IDAPテクノロジー 1/72 PD72239
仏・ルノーD1戦車
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 D1中戦車は、フランス陸軍の1926年度の防衛計画に沿ってブローニュ・ビヤンクールのルノー社が設計した歩兵支援用中戦車である。
1926年度の計画要目では歩兵支援用中戦車について重量は12t程度、47mm戦車砲と2挺の機関銃を装備することとなっていた。当初の要求では乗員は2名とされたが、無線機を搭載したために1名乗員が増えて3名となった。車体は圧延防弾鋼板をリベット接合した当時の標準的なもので、前部にはMAC社製の7.5mm機関銃M1931を固定装備しており、機関室の上部には3角形のフレームアンテナが設けられていた。しかし故障が多いため、無線機ごと外してしまった車両が大半を占めていた。サスペンションは4個の転輪をボギーに装着し、これを3組配して3本のコイル・スプリングと油圧/圧搾空気ショック・アブソーバーで支えられていた。また、サスペンションを保護するために装甲カバーが装着されていた。1931年にブールジュで、フランス陸軍によるNC28中戦車の公式試験が実施された。いずれも満足できる成績を収めたため「D戦車」としてフランス陸軍に制式採用され、すぐに60両の量産命令が出された。後にD2中戦車が登場した際に、D中戦車は「D1」に呼称が改められている。D1中戦車は、生産が終了する1935年までに160両が納入された。これらは1937年に、リビアのイタリア軍と対峙するフランス植民地軍補強のためチュニジアに送られている。D1中戦車の後期生産型では、砲塔が新型のST2に換装されている。
これは世界初の鋳造砲塔で、APX社製の27.6口径47mm戦車砲SA34と7.5mm機関銃M1931が防盾に同軸装備された。